
洗濯機はどうやって処分する?無料で持ち込む方法や料金相場もわかりやすく紹介
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自宅で使用している洗濯機も、長年使い続けるうちに故障したり動きが悪くなったりして、買い替えや処分を検討する方も多いのではないでしょうか。その際に意外と悩みやすいのが、洗濯機の処分方法です。
洗濯機は「家電リサイクル法」の対象製品のため、自治体の粗大ごみとしては回収してもらえません。
洗濯機の最適な処分方法は、製造年式や状態、ご自身のニーズによって異なるため、事前に状況に合った適切な方法を把握しておくことが大切です。
正しい方法で処分を進めないと、回収されずに放置されて、不法投棄と判断されたり、環境汚染につながる恐れもあります。
本記事では、洗濯機の具体的な処分方法や、処分する際の注意点などを詳しく解説します。
洗濯機の処分方法でお悩みの方は、本記事を参考にして、正しい手順で洗濯機の処分を進めてみてください。
目次
洗濯機を処分する前に把握しておくべき3つの注意点
洗濯機を処分する際に、あらかじめ把握しておくべきポイントを3つご紹介します。
以下の点に注意して、洗濯機の処分方法を効率良く進めていきましょう。
・家電リサイクル法対象製品は粗大ごみに出せない
・使用して10年を経過したら買い替えを検討する
・処分方法を選ぶ場合は住居環境を考慮する
家電リサイクル法対象製品は粗大ごみに出せない
洗濯機は、「家電リサイクル法」の対象製品に該当するため、自治体の粗大ごみに出せません。
粗大ごみに出そうとしても引き取ってもらえず、余計な手間や時間がかかる可能性があるため、あらかじめ注意が必要です。
「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」とは、2001年に施行された法律で、有用な資源や金属の再利用化や環境への負荷を軽減することを目的としています。
この法律の対象製品は、「テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機」の4品目です。
これらの製品を不適切に処分すると、「5年以下の懲役、または1,000万円以下の罰金」が科される可能性があるため、十分注意しましょう。
使用して10年を経過したら買い替えを検討する
洗濯機の寿命は一般的に7~10年とされているため、10年を経過した洗濯機は買い替えを検討することをおすすめします。
長年使用した洗濯機を使い続けると、異音や激しい振動、水漏れなどのトラブルが発生する可能性が高くなります。また、故障しても部品の供給が終了しており、修理できないケースも少なくありません。
さらに、洗濯槽の内部にはカビや雑菌が繁殖しやすく、洗濯物に嫌な臭いがついたり、黒いカスが付着する原因にもなります。
現在お使いの洗濯機の使用年数や状態を今一度確認し、必要に応じて適切なタイミングでの買い替えをご検討ください。
処分方法を選ぶ場合は住居環境を考慮する
洗濯機の処分方法を選ぶ際は、住居環境をしっかり考慮することが大切です。
処分方法によっては、運搬用の車両を用意する必要があったり、階段しかない賃貸住宅では搬出が困難になる場合があります。
費用を抑えようとして無理に自分で運び出すと、かえって出費が増えたり、ケガをするなど、本末転倒な結果になりかねません。
後述する処分方法ごとに、ご自宅の住環境に合っているかどうかをしっかり見極めて、無理のない方法を選ぶようにしましょう。
洗濯機を処分する前に必要な準備とは
ここでは、洗濯機を処分する前に行っておくことを説明します。
安心、安全に処分するために、しっかり把握しておきましょう。
水漏れを避けるため水抜きを行う
洗濯機を処分する前には、「水抜き」作業を必ず行う必要があります。
「水抜き」とは、洗濯機内部に残っている水分を完全に排出する作業のことです。
水抜きをせずにそのまま運搬すると、水漏れにより床や車両を汚してしまう恐れや、内部の劣化や故障、カビや異臭の原因にもつながる可能性があります。
洗濯機の水抜きの手順については、以下で詳しく解説します。
洗濯機の水抜きの正しい手順
洗濯機の「水抜き」の手順は、以下の通りです。
手順については、メーカーや年式によって異なる可能性があるため、お手持ちの取扱説明書でご確認ください。
安全を考慮して複数人で運び出す
洗濯機を自宅から運び出す際は、安全面を考慮して、「複数人」で作業することを強くおすすめします。
洗濯機の重さは一般的に40~60kg程度あり、一人で無理に持ち運ぼうとすると、バランスを崩して転倒したり、壁やドアを傷つけてしまう可能性があります。
特に、賃貸住宅やマンションなどでエレベーターがない場合は、階段での運搬が必要になり、ケガのリスクが高まるため非常に危険です。
搬出が難しいと感じた場合は、不用品回収業者や家電量販店の引き取りサービスを利用するなど、処分方法を考慮し、無理をしないことが大切です。
洗濯機の家電リサイクル料金一覧をメーカー別に紹介
洗濯機の家電リサイクル料金は、以下の通りです。
家電リサイクル料金は、全国共通の手順で支払う必要があり、全国的に統一されています。
処分する洗濯機のメーカー名や型番を確認の上、該当するリサイクル料金を納めてください。
製造メーカー | リサイクル料金(税込) |
---|---|
アイリスオーヤマ | 2,530円 |
アクア | 2,530円 |
内田製作所 | 2,530円 |
SIS | 3,300円 |
オーム電機 | 3,300円 |
サンコー | 3,300円 |
三洋電機 | 2,530円 |
SHARP | 2,530円 |
富士通ゼネラル | 2,530円 |
東芝 | 2,530円 |
TOHO | 3,300円 |
ニトリ | 3,300円 |
日本サムスン | 2,640円 |
日本ゼネラル | 3,300円 |
ノジマ | 3,300円 |
Panasonic | 2,530円 |
日立アプライアンス | 2,530円 |
松下電器産業 | 2,530円 |
良品計画 | 2,530円 |
洗濯機を正しく処分する方法5選!【比較表付き】
洗濯機の正しい処分方法について、5つご紹介します。
洗濯機は、自治体の粗大ごみに出せないため、適切に処分する必要があります。
以下の方法を参考に、自分に合った方法を選び、処分を進めましょう。
処分方法 | 処分料金 | 処分の手間 | 処分までの早さ |
---|---|---|---|
指定引取場所に持ち込む | 2,530円~ | 自分で運搬する必要がある | 早ければ即日 |
家電量販店で買い替え | 2,530円~+収集運搬料1,650円~ | 特になし | 早くて1週間以内 |
ジモティーで販売 | 500円~(販売) | 特になし | 取引まで時間がかかる |
「おいくら」で販売 | 500円~(買取) | 自分で運搬or出張買取 | 早ければ即日 |
不用品回収業者 | 1万円~ | 特になし | 早ければ即日 |
最寄りの指定引取場所に自己搬入して処分する
地域の「指定引取場所」に洗濯機を持ち込んで処分する方法があります。
「指定引取場所」とは、家電メーカーや物流会社が連携して運営している施設で、洗濯機のような家電リサイクル法の対象製品を引き取ってくれる場所です。
施設まで自分で搬入する必要がありますが、「家電リサイクル料金のみ」の負担で処分できます。
指定引取場所は、多くの市町村に設置されており、事前に所在地や受付時間を確認しておくと安心です。
参考:指定引取場所検索
最寄りの指定引取場所に自己搬入して処分する際の手順
地域の指定引取場所に洗濯機を持ち込んで処分する際の手順は、以下の通りです。
参考:家電リサイクルの進め方
地域の家電量販店の引き取りサービスを利用して処分する
不要になった洗濯機は、地域の家電量販店に引き取ってもらうことも可能です。
家電リサイクル法では、家電量販店などの販売店にも、リサイクル家電を引き取り、適切に処理する義務が課されています。
そのため、多くの家電量販店では、買い替え時の引き取りはもちろん、「引き取りのみ」にも対応しています。
また、洗濯機を店頭に持ち込まなくても、自宅まで回収に来てもらえるサービスがあるため、運搬の負担を減らして処分することが可能です。
ただし、家電リサイクル料金に加えて、「収集運搬料」が別途必要になります。さらに、店舗によっては、「訪問回収費」名目で別途費用がかかる場合もあります。
主な家電量販店ごとの回収方法について、詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ヤマダ電機:家電リサイクル料金+収集運搬料2,500円
ヤマダ電機の家電回収サービスでは、買い替え時の場合、既定の家電リサイクル料金に、収集運搬料が2,500円必要です。
引き取りのみで、自宅まで回収に来てもらう場合、さらに「訪問回収費」が2,750円かかります。
なお、ヤマダ電機では、「家電引き取りキャンペーン」を実施しているため、該当する洗濯機であれば、「実質無料」で処分できます。
エディオン:家電リサイクル料金+収集運搬料1,650円
エディオンの家電回収サービスでは、買い替え時・引き取りのみ・店頭への持ち込みなど、利用方法によって収集運搬料が異なります。
もっとも安く処分できるのは、「店舗への持ち込みで買い替える場合」で、収集運搬料は1,100円です。
一方で、もっとも高額になるのは、「引き取りのみで、エディオンで購入していない洗濯機を自宅まで回収してもらう場合」で、このケースでは収集運搬料が6,600円となります。
なお、いずれのケースでも、別途家電リサイクル料金が必要となりますので、ご注意ください。
ケーズデンキ:家電リサイクル料金+収集運搬料2,750円
ケーズデンキの家電回収サービスでは、処分方法に応じて費用が異なります。
買い替えの場合は、既定の家電リサイクル料金に加えて、収集運搬料として2,750円が必要です。
一方、引き取りのみで自宅まで回収に来てもらう場合は、収集運搬料6,050円に加え、出張費として別途3,300円がかかります。
フリマアプリ「ジモティー」を利用して地域の人に販売する
フリマアプリの「ジモティー」を活用して洗濯機を販売、または譲渡する方法があります。
ジモティーは地域密着型の掲示板サイトで、自分で金額を設定して出品でき、無料で譲渡することも可能です。
出品する際は、取引後のトラブルを防ぐために、商品の型番・年式・サイズ・使用年数・保管環境などの詳細情報を正確に記載し、事前に動作確認や清掃を行っておくことが大切です。
また、個人情報の取り扱いや、受け渡しの場所・時間については、必ず安全面を考慮したうえで取引するようにしましょう。
一括査定サイト「おいくら」を活用してリユースショップに買い取ってもらう
洗濯機の処分方法として、一括査定サイト「おいくら」を利用して買取を依頼することも可能です。
「おいくら」の特徴は、地域のリサイクルショップや買取専門店に一括で査定依頼ができるため、もっとも条件の良い店舗を効率的に見つけられる点にあります。
ただし、洗濯機の年式が古い場合は、買取価格がごくわずかになることも少なくありません。
しかし、無料で引き取ってもらえるだけでも処分費用の節約につながるため、一度査定に出してみましょう。
資格を持っている不用品回収業者に依頼して処分する
洗濯機を処分する方法のひとつに、地域の不用品回収業者へ依頼する方法があります。
不用品回収業者は、自治体から「一般廃棄物収集運搬業」の許可を取得している回収業者です。自治体が回収できない家電リサイクル法の対象製品や、消火器などの処理困難物にも対応しています。
また、大量の不用品をまとめて処分したい場合にもおすすめの方法です。
ただし、こうした利便性の反面、無許可の業者による高額請求や不法投棄といったトラブルも多発しているのが現状です。
悪質な業者に依頼しないためにも、事前に業者の許可情報や評判・口コミをしっかり確認し、信頼できる回収業者を選ぶことが重要です。
参考:不用品回収に必要な資格とは?安心して依頼するための見分け方も紹介




洗濯機を処分する最適な方法を目的別に紹介
洗濯機を処分する際、目的に合わせたおすすめの処分方法をご紹介します。
以下のニーズに当てはまる方は、ぜひ参考にしてください。
無料で処分したい人:家電量販店の買取サービスを活用
不要になった洗濯機を無料で処分したい方は、家電量販店の買取サービスを活用するのがおすすめです。
例えば、ヤマダ電機の「家具買取キャンペーン」では、「2016年以降に製造された洗濯機」であれば買取の対象となります。
また、一定の条件を満たしていれば、故障していても「一律10円」で引き取ってもらえる場合もあるため、検討されてみてください。
現金化したい人:フリマアプリやリユースショップを利用
洗濯機を処分費用をかけずに現金化したい方には、フリマアプリやリユースショップの利用がおすすめです。
故障しているものや古い洗濯機は販売が難しい場合が多いですが、製造から5年以内で正常に動作するものであれば、取引の可能性があります。
また、引き渡し後のトラブルを防ぐために、型番・メーカー名・サイズなど商品の詳細情報は正確に掲載しておくことが重要です。
大量の不用品と一緒に処分したい人:不用品回収業者が効率的
大掃除や断捨離などで大量の不用品が出る際に、洗濯機も一緒に処分したい方は、不用品回収業者の利用がおすすめです。
不用品回収業者は、自宅まで回収に来てくれるだけでなく、ごみの分別から運び出し、積み込みまで面倒な作業を一括で対応してくれます。
大量のごみの処分にお困りの方は、ぜひ利用を検討してみてください。
洗濯機を処分する際によく寄せられる質問
洗濯機を処分する際に、よくある質問と回答をご紹介します。
以下の内容を事前に確認し、洗濯機を処分する際の参考にされてください。
古い洗濯機を処分するにはどうしたらいいですか?
古い洗濯機を処分するには、指定引取場所に持ち込んだり、不用品回収業者、家電量販店などを利用し、適切な方法で処分しましょう。
なお、洗濯機を処分する前には必ず水抜きを行い、処分方法を検討する際には住居環境も考慮することが大切です。
洗濯機の家電リサイクル料金はどこも同じですか?
洗濯機の家電リサイクル料金は、メーカーが同じであれば、全国一律の料金です。
ただし、年度によって料金が改定される可能性があります。
処分する際は、最新情報を確認するようにしましょう。
洗濯機の耐用年数を超えて使い続けるとどうなりますか?
洗濯機を耐用年数を超えて使い続けると、故障やトラブルが増え、部品の製造が中止されて修理できなくなる可能性があります。
さらに、カビや雑菌が繁殖しやすくなり、洗濯物に付着する恐れもあります。
洗濯機の耐用年数はおおよそ7~10年とされているため、現在の使用状況を確認し、適切なタイミングで買い替えを検討しましょう。
まとめ:洗濯機を処分する際は、ご自身の目的に合わせて効率良く処分しよう!
本記事では、洗濯機を処分する際の注意点や、具体的な処分方法について詳しく解説しました。
洗濯機は家電リサイクル法の対象製品に該当するため、自治体の粗大ごみとしては回収できません。
そのため、正しい方法を選び、適切に処分する義務があります。
誤った方法で処分すると、回収されずに放置されたり、罰則を受ける恐れや、環境にも悪影響を及ぼす可能性があります。
洗濯機の処分方法でお悩みの方は、本記事を参考に、ご自身の状況や目的に合った方法を選んで処分を進めてください。



