
金庫を処分する方法6選!注意点や処分するタイミングも解説
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貴重品や重要書類の保管に使用されている金庫ですが、使用用途がなくなったり、経年劣化により買い替えのタイミングが訪れることもあると思います。
そのような際、このような疑問や不安を抱える方も少なくありません。
実際、金庫は「適正処理困難物」に該当し、ほとんどの自治体では回収の対象外とされており、事前に適切な処分方法を把握しておくことが非常に重要です。
誤った方法で処分を進めてしまうと、回収されずに長期間放置され、不法投棄とみなされる恐れがあります。また、悪質な回収業者による誇大広告に騙され、高額な費用を請求されるケースもあるため注意が必要です。
そこで本記事では、金庫を処分する際の注意点や具体的な処分方法について、わかりやすく解説します。
金庫の処分にお悩みの方は、ぜひ本記事を参考にしていただき、安全かつ適切な処分のためのガイドブックとしてお役立てください。
目次
金庫を処分する際に押さえておくべき3つの注意点
金庫を処理する際には、抑えておくべき注意点3つご紹介します。
以下の注意点を正しく理解し、効率よく金庫を処分しましょう。
・適正処理困難物に指定されているため、粗大ごみとして出せない
・開錠できない金庫は引き取ってもらえない
・処分しやすいようにメーカー・型番・スペックを把握しておく
適正処理困難物に指定されているため、粗大ごみとして出せない
金庫は、その高い耐久性と特殊な素材の使用により、「適正処理困難物」に指定されています。そのため、多くの自治体では粗大ごみとして処分することができません。
金庫には、防盗性能や耐火性能が求められ、気泡コンクリートや特殊合金などの頑丈な素材が使用されています。
これにより分解や破砕が難しく、火災に耐える構造となっていることから、一般的な廃棄物処理では対応が困難となっています。
ただし、耐火性能のない「小型の手提げ金庫」であれば、例外的に東京都の港区や渋谷区など、一部の自治体では粗大ごみとして処分できる場合もあります。
開錠できない金庫は引き取ってもらえない
金庫を処分する際は、中身をすべて取り出しておく必要があります。そのため、開錠できず中身を確認できない場合は、金庫をそのまま処分することはできません。
仮に開錠されていない状態で回収された場合、中に爆発物などの危険物が入っている可能性があると、処理の際に大きな危険を伴います。
そのため、金庫が開かない状態であれば、専門の鍵業者に依頼し、必ず開錠して中身を確認したうえで、処分手続きを進めるようにしましょう。
処分しやすいようにメーカー・型番・スペックを把握しておく
金庫を処分する際は、メーカー名・型番・年式などの金庫に関する情報が必要となります。
例えば、大型の耐火金庫の場合は専門業者への依頼が必要になりますが、小型の手提げ金庫であれば自治体の粗大ごみとして処分できるケースもあります。
また、古い年式の金庫は素材にアスベストなどの有害物質が使われていることがあり、処理方法が限定されることもあります。
情報を調べる際は、保証書を確認するほか、金庫の側面や裏側に貼られているラベルの記載をチェックするのが一般的です。
これらの情報を把握しておくことで、自分の金庫に合った処分方法を正しく選ぶことができます。
開錠できない金庫の対処方法
金庫が開かない場合の対処法をご紹介します。
金庫の種類によって開錠方法は異なりますが、自分で無理に開けようとすると、鍵穴を破損させてしまったり、膨大な手間や時間がかかったりする可能性があります。
そのため、基本的には専門の業者に依頼することを強くおすすめします。
金庫の専門業者に対応を依頼する
金庫が開かない場合は、無理に自分で開けようとせず、金庫の専門業者に依頼するのが最も安全で確実な方法です。
金庫にはダイヤル式・テンキー式・カードキー式などさまざまな種類があり、構造も複雑でセキュリティが高く設計されています。そのため、開錠には高度な技術と専門知識が必要です。
「認定錠前技師」などの資格を持つ業者であれば、金庫の種類や構造に応じて適切に対応してくれるため、金庫を傷つけずに開錠できる可能性が高まります。
なお、開錠にかかる費用は、金庫の種類によって異なり、1.5~6万円程度が相場です。
また、開錠後に中身の確認や処分の相談にも対応してくれる業者もあるため、処分までスムーズに進めたい場合にもおすすめです。
メーカーに問い合わせて開けてもらう
金庫のメーカーがわかっている場合は、メーカーに問い合わせるのも一つの方法です。
メーカーでは、「製造番号」「型番」「購入時の登録情報」などから製品情報の確認が取れれば、開錠のサポートを行ってくれることがあります。
ただし、実際の作業は提携業者が対応する場合が多く、メーカーの担当者が直接訪問することはあまりありません。しかし、メーカーから紹介される業者であるため、信頼性が高く安心して依頼できます。
なお、金庫の種類や年式によって対応できるか異なるため、まずはメーカーに相談してみることをおすすめします。
金庫を安全に処分する方法6選!【比較表付き】
金庫を安全に処分する方法を6つご紹介します。
正しい処分方法を理解し、安全に金庫の処分を進めましょう。
処分方法 | 処分料金 | 処分の手間 | 処分までの早さ |
---|---|---|---|
販売店での買い替え | 無料~ | 自分で運搬する必要がある | 早ければ即日 |
地域の金庫業者に引き取り | 1万円~ | 特に無し | 早ければ即日 |
「おいくら」を利用いて買取 | 500円~(買取) | 特に無し | 早くて1週間以内 |
フリマサイトで販売 | 500円~(販売) | 送料の負担 | 時間がかかる可能性あり |
知人や友人に譲る | 無料~ | 自分で運搬する必要がある | 早ければ即日 |
不用品回収業者 | 5,000円~ | 特になし | 早ければ即日 |
購入した販売店に相談して引き取ってもらう
不要になった金庫を、購入した販売店(家電量販店やホームセンターなど)で引き取ってもらう方法があります。
実際、多くのホームセンターや家電量販店では不用品の引き取りサービスを実施しており、店舗によっては買い替えを条件に金庫の回収を受け付けているケースもあります。
ただし、店舗によっては金庫が回収対象外となっていることもあるため、まずは事前に引き取りが可能かどうか相談してみるとよいでしょう。
地域の金庫回収業者に依頼して処分する
地域の金庫回収業者に依頼すれば、金庫を安全かつ確実に処分することができます。
これらの業者は、金庫の回収や処分に関する専門的な知識と技術を持っているため、スムーズな対応が可能です。
また、金庫が開錠できない場合でも、開錠作業から処分まで一括して対応してもらえることが多く、非常に便利です。
処分費用は、基本料金に加えて金庫の種類や大きさによって変動し、数千円〜数万円程度が一般的です。依頼する際は、事前に見積もりを取ることをおすすめします。
金庫のみを処分したい人にとって、最適な処分方法の一つです。
一括査定サイト「おいくら」を活用して買取に出す
一括査定サイト「おいくら」を利用して、不要になった金庫を売却する方法もあります。
「おいくら」は、複数の買取業者に一括で査定を依頼できる無料のサービスで、買取価格を比較しながら最適な業者を選ぶことができます。
手軽にスピーディーに処分できるだけでなく、出張買取にも対応しているため、自宅から動かさずに処分することが可能です。
また、「エーコー」や「ダイヤセーフ」などの主要メーカーの金庫で、使用年数が浅いものであれば、高価買取が期待できるケースもあります。
ただし、製造から20年以上経過した金庫や、開錠できないもの、破損している金庫については、買取不可となる場合もあるため注意が必要です。
無料で使えるフリマサイトを活用して販売・譲渡する
金庫の状態が良く破損がなければ、無料で利用できる「メルカリ」や「ジモティー」などのフリマサイトを活用する方法もあります。
出品して販売できれば現金に換えることができますが、フリマサイトでは、梱包や配送の手配を自分で行う必要があります。
しかし、メルカリには「梱包・発送たのメル便」があり、ヤマト運輸のドライバーが金庫の梱包から発送まで対応することが可能です。
また、ジモティーを活用すれば、地域の人と直接やり取りできるため、送料の負担を最小限にして譲ることもできます。
ただし、いつ売れるかわからないため確実性は低く、取引は当事者同士で行うため、トラブルが生じる可能性もあるため、慎重に利用することが重要です。
必要としている知人や友人に譲り渡す
まだ使える金庫であれば、知人や友人に譲り渡す方法もあります。
必要とする相手であれば、処分費用をかけずに引き取ってもらえる効率的な方法です。
ただし、譲渡後のトラブルを防ぐために、金庫の状態やメーカー、型番などの情報を事前に正確に伝え、ダイヤル式の場合は暗証番号の変更も忘れずに行いましょう。
不用品回収業者を利用して他の不用品とまとめて処分する
地域の不用品回収業者を利用して金庫を処分する方法もあります。
不用品回収業者は、金庫や消火器のような適正処理困難物にも対応できる専門の回収業者です。また、金庫のように重量のある不用品でも設置場所まで回収に来てもらえるため、運搬や積み下ろしの手間がかかりません。
さらに、引っ越しや大掃除などで出る金庫以外の不用品もまとめて回収できるため、利便性の高い処分方法です。
一方で、業者選びを誤ると不当な高額請求やトラブルに巻き込まれる可能性があるため注意する必要があります。
信頼できる業者を選ぶためには、一般廃棄物収集運搬業の許可を持っていることや、料金体系が明確であること、公式サイトで実績や口コミを確認することが重要です。
参考:優良な不用品回収業者を選ぶポイント6選!失敗しない選び方ガイド
不用品回収業者を利用するメリット・デメリットを紹介
不用品回収業者を依頼するメリットとデメリットについてまとめました。
不用品回収業者の利用を検討される際は、ぜひ参考にしてください。
不用品回収業者のメリット
- 多くの業者で即日の対応が可能
- 自宅まで引き取りに来てもらえる
- 不用品の分別をせずに引き取り可能
- 不用品の運び出しから運搬まですべて対応
- 大量の不用品をまとめて回収
- 状態が良い不用品は買い取りも可能
- 自治体が回収できない不用品も回収可能
不用品回収業者のデメリット
- 自治体のサービスと比較して費用が高くなることが多い
- 悪徳業者に当たるリスクがある
- 料金体系が不透明で、後から金額が上がることがある
参考:不用品回収業者を利用するメリット・デメリットは?実際に利用された方の感想も紹介




金庫を処分すべきタイミングとは?
金庫には、適切な処分のタイミングがあります。その機会を逃すと、金庫本来の性能が発揮されず、中の貴重品を失う恐れもあります。
使用年数や状態を確認し、適切な時期に処分することが大切です。
20年以上同じ金庫を使っている
金庫の耐用年数は、製造から20年程度です。
金庫の気泡コンクリート内には水分を含んでおり、それによって耐火性能が保たれています。しかし、年月の経過とともにその水分が気化して減少し、それに伴い耐火性能も低下します。
耐用年数を過ぎても使用し続けることは可能ですが、万が一火災が発生した場合、本来の耐火性能を発揮できず、貴重品が焼失する恐れがあります。
見た目に劣化が見られなくても、製造から20年が経過した金庫については、買い替えや処分を検討するのがおすすめです。
金庫が故障で開かなくなったとき
金庫が故障して開かなくなった場合は、処分を検討するタイミングです。
金庫は、内部機構の不具合によって故障することがあり、その原因として、長期間の使用による自然な摩耗や強い衝撃、異物の詰まりなどが挙げられます。
修理によって再び使用できる可能性もありますが、金庫の構造によっては修理が困難な場合も少なくありません。
修理が難しい場合には、無理に使い続けるのではなく、金庫の買い替えや処分を検討することをおすすめします。
火災や災害で金庫が損傷を受けたとき
火災や地震、水害などの災害によって金庫が損傷を受けた場合は、処分を検討するべきタイミングです。
火災では金庫内部の高温により耐火材の性能が大きく低下し、水害では湿気によってカビの発生や内部機構の腐食が生じる恐れがあります。
災害後に金庫を続けて使用することは、安全性や機能性の面で危険を伴うため、必要に応じて買い替えや処分を検討しましょう。
金庫を処分する際によくある質問
金庫の処分を検討している方から寄せられる質問と回答をご紹介します。
以下の内容を確認し、処分する際の参考にしてください。
自治体で金庫を処分できますか?
金庫は、基本的に自治体では処分できません。
金庫に使用されている特殊な素材のため、「適正処理困難物」に指定されており、多くの自治体で回収の対象外とされています。
ただし、耐火性能のない手提げ金庫などは、地域によっては粗大ごみとして出せる場合もあるため、事前にお住まいの自治体に確認することをおすすめします。
ホームセンターで金庫は引き取ってもらえますか?
ホームセンターでは、多くの場合、金庫の引き取りを行っていません。
引き取りサービスを行っているホームセンターでも、金庫は対象外となっていることがほとんどです。
ただし、「ビバホーム」では対象商品に限り、金庫を購入する際に不要になった金庫の引き取りを有料で行っています。
金庫の処分費用はいくらですか?
金庫の処分費用は、種類やサイズによって異なります。
料金相場としては、数千円から数万円程度が目安です。
ただし、手提げ金庫を粗大ごみとして出せる場合は、数百円程度で処分が可能です。
まとめ:金庫を処分する際は、注意点に留意し、適切な方法で処分しよう!
この記事では、金庫を処分するタイミングや注意点、処分方法について解説しました。
金庫を適切に処分するためには、注意点を正しく理解し、金庫の種類や状態に応じた方法を選ぶことが大切です。
注意点を見落として誤った方法を選択してしまうと、スムーズに処分できないだけでなく、金庫が本来の機能性を十分に発揮できず、貴重品を損傷するリスクもあります。
金庫の処分を検討されている方は、ぜひ本記事を参考にして、適切な方法で処分を進めてください。



